「事実婚」をする上でおさえておきたい4つのポイント

公開日 2021年3月14日 最終更新日 2021年12月23日

事実婚を実践中の方、あるいは事実婚をご検討中の方へ。

今回は、「事実婚」を実践するにあたって、おさえておきたい4つのポイントについてお伝えします。

 

 

(1)「事実婚」関係を対外的に証明できる準備をする

「事実婚」における代表的な証明は「住民票」です。

この「住民票」の届出は、事実婚を実践していることが証明できる、貴重な公的書類となるので、大切な手続きとなります。

住民票へは、夫が世帯主の場合は、妻は「妻(未届)」と記載することができます(夫の場合は「夫(未届)」)。

この記載があることで、単なる同居や同棲とは異なり、「結婚の意思はあるが、婚姻届を二人の意思で提出してない」という証明することができます。

事実婚での住民票の記載方法

 

(2)「事実婚契約書」を取り交わす

お互いが婚姻の意思を持ち、それに基づいた共同生活をすることに合意し、お二人の間でのより具体的な権利と義務、約束事を確認する手続きとして、「事実婚契約書」を作成します。

私は、事実婚契約書は、お二人にとっての「婚姻届」であると同時に、お二人にとっての「お守り」であると考えています。

婚姻届を提出しない事実婚のお二人にとって、「結婚」の証となるもの、
そして、法律婚と比べて決して法的に守られているとはいえない事実婚の方にとって法律婚に近しい安心感を得られるものであると思うからです。

また、事実婚契約書には、民法で規定されている「夫婦の権利と義務」に則ってお二人の結婚生活における約束事や取り決めが記載されます。

事実婚契約書を作成する際に、それに記載する内容を、お二人で確認したり、新しい記載内容を検討したりすることで、その後のお二人の結婚生活についてや理想の夫婦像を真剣に考える機会となります。

私は、その話し合いの時間を持つことが、お互いの考えや理想、価値観を知ることができたり、その後の結婚生活が、お二人で同じ方向を向いて歩んでいくことができるなど、より仲が深まるとてもいい時間になると思っています。

個人的な望みではありますが、事実婚契約書には「婚姻届」「お守り」という意味合いと同時に、
より仲が深まるためのアイテムとしても、もっと多くの方に作成していただきたいと思っています。

 

 

お知らせ
2021年12月19日から、『自分たちだけで作る「事実婚契約書」~Twany(トワニー)~』というサービスを開始しました。
これは「事実婚契約書」の作成を当事務所など専門家に依頼しなくても、お二人だけで作成できるサービスとなっております。詳細は、以下をご覧ください。

『自分たちだけで作る「事実婚契約書」~Twany~』

 

(3)「遺言書」を作成する

事実婚のデメリットとして、「パートナーの財産を相続できない」ことが挙げられます。

これは、事実婚の最大のデメリットといっても過言ではありません。

※法定相続人(法律で定められた相続権がある人)は、「配偶者」「子ども」「父母」「兄弟姉妹」です。この配偶者の定義は、あくまでも法律上の配偶者になります。したがって、事実婚のパートナーには相続権がありません。

対策として、「遺言書」を作成し、遺言書の中で「パートナーに財産を遺す」旨のと記載しておくことにより、パートナーに財産を遺すことができます。

ただし、「パートナーに全財産を遺す」と記載したとしても、子どもや父母などの法定相続人から遺留分侵害額請求がなされた場合には、その額を支払わなければなりません

したがって、遺言書を作成する際には遺留分に配慮する必要があります。

 

(4)事実婚を解消(離婚)したときのことも考える

事実婚の場合、法律上の夫婦ではないため、事実婚の解消(離婚)の際に離婚届の提出は必要ありません。

お二人の間に子どもがいなかったり、お二人の共有財産がないようなケースでは、事実婚の解消は難しくはないかもしれません。
しかし、お二人の間に子どもがいたり、事実婚が長期におよんでいたり、どちらか一方に離婚原因(不倫等)があるケースでは、財産分与や子どもの養育費や慰謝料などについて、話し合う必要があります。

事実婚は、法律婚に準じた一定の法的保護を受けられるとされており、事実婚を解消(離婚)した際の「慰謝料請求」も認められています。そのためには、「事実婚契約書」や「住民票」などで事実婚関係であったことを証明すること切なポイントとなります。

また、慰謝料の取り決めをする際は、口頭での約束だけでは後々のトラブルになりかねません。それを防ぐために、取り決めた内容を「内縁関係解消協議書」(離婚協議書)に残しておくことがオススメです。

 

 

(5)まとめ

いかがでしたか?

日常生活では、「事実婚」であっても、特段不便や不自由を感じることは、ほぼないと思います(実際私がそうです)。

しかし、パートナーが入院や手術をしたり、生命保険の受取人になりたいときなど、いざというときに、お二人が事実婚であることの証明が必要となります。

事実婚の証明方法と証明が必要な場面とは?

そして、事実婚のメリットやデメリットをしっかりと踏まえた上で、お二人にとって最良の選択ができたら最幸です。

 

 

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