事実婚の証明方法と証明が必要な場面とは?

公開日 2020年6月2日 最終更新日 2022年1月6日

お知らせ
2021年12月19日から、『自分たちだけで作る「事実婚契約書」~Twany(トワニー)~』というサービスを開始しました。
これは「事実婚契約書」の作成を当事務所など専門家に依頼しなくても、お二人だけで作成できるサービスです。詳細は、以下をご覧ください。

『「事実婚契約書」作成サポート~Twany~』

 

現在の日本では、婚姻届の提出により、法律上の夫婦であることが認められます(いわゆる「法律婚」)。

したがって、お二人が夫婦であることの証明は、戸籍や住民票など公的な書類等を確認することで、容易に証明することができます。

それに対して、事実婚は、対外的に証明することが難しい関係でもあります。

ただ、実際、日常生活において、お二人が事実婚であることの証明が必要な場面というのは、そうありません。

ですが、いざというときのために、その証明がすぐにできる状態にしておくことができれば、気持ち的にも安心できるのではないでしょうか。公的な手続きをする際、各種行政サービスを受ける際にスムーズに進めることも期待できます。

 

ここでは、「事実婚であることを証明する材料」と「事実婚であることの証明が必要な場面」についてお伝えします。

 

先述のとおり、事実婚では法律婚のように婚姻届の届出をしないため、以下の材料(一例)を揃えることで、「事実婚であること」の事実を証明することとなります(すべて揃える必要はありませんが、複数の材料を揃えることで証明されやすくなります)。

 

①「事実婚契約書」を取り交わしている

お互いが婚姻の意思を持ち、それに基づいた共同生活をすることに合意し、夫婦間でのより具体的な権利と義務、約束事を確認する手続きとして、事実婚契約書を作成します。

私は、事実婚契約書は、お二人にとっての「婚姻届」であると同時に、お二人にとっての「お守り」であると考えています。

婚姻届を提出しない事実婚のお二人にとって、「結婚」の証となるもの、そして、法律婚と比べて決して法的に守られているとはいえない事実婚の方にとって法律婚に近しい安心感を得られるものであると思うからです。

また、事実婚契約書には、民法で規定されている「夫婦の権利と義務」に則って、お二人の結婚生活における約束事や取り決めが記載されます。事実婚契約書を作成する際に、それに記載する内容を、お二人で確認したり、新しい記載内容を検討したりすることで、その後のお二人の結婚生活についてや理想の夫婦像を真剣に考える機会となります。

私は、その話し合いの時間を持つことが、お互いの考えや理想、価値観を知ることができたり、その後の結婚生活が、お二人で同じ方向を向いて歩んでいくことができるなどより仲が深まるとてもいい時間になると思っています。

ですから、個人的な望みではありますが、事実婚契約書には「婚姻届」「お守り」という意味合いと同時に、
より仲が深まるためのアイテムとしても、もっと多くの方に作成していただきたいと思っています。

 

「事実婚契約書」の詳細はこちら

 

②住民票における記載(続柄の欄に「妻(未届)」などの記載がある)

住民票とは、「家族構成や住所等の居住関係を公的に証明する書類」のことです。

住民票の届出は、事実婚カップルを実践していることが証明できる、貴重な公的書類となるので、大切な手続きとなります。

 

 

③健康保険での取り扱い(被扶養者になっている)

健康保険法において、「配偶者(届出をしていないが、事実上婚姻関係と同様の事情にある者を含む」明記されているため、事実婚の妻(夫)も健康保険の被扶養者となることが可能です。

 

 

④国民年金での取り扱い(第3号被保険者になっている)

厚生年金法において、「配偶者、夫及び妻には、婚姻の届出をしていないが、事実上婚姻関係と同様の事情にある者を含むものとする」と明記されているため、事実婚の妻(夫)も厚生年金の被扶養者となることが可能です。

 

 

⑤生命保険の保険金受取人に指定されている

保険会社によって、「配偶者」の取り扱いが異なりますが、一定期間同居し、同一生計の場合に事実婚の配偶者でも保険金受取人になれる可能性もあります。

 

 

⑥結婚式を挙げた

もちろん、事実婚でも結婚式を挙げることは可能です。

結婚式を挙げることにより、「お二人の絆が深まり、より一層夫婦としての自覚が生まれる」ということも考えられますが、二人が夫婦であることが、多くの人に認知される」といった対外的な面もあります。

 

 

⑦子どもを認知している

母親は、分娩の事実で生まれた子どもとの親子関係が証明されます。しかし、父親については「認知」という手続きをしなければ、戸籍上の父親欄は空欄となってしまいます。

 

 

⑧夫婦として葬儀に参列した

 

 

⑨親族・知人・職場関係者に配偶者として紹介しているなどの事実

 

 

⑩賃貸借契約書の同居人の「続柄」覧に「内縁の妻」「妻(未届)あるいは、夫(未届)」「婚約者」等と記載されている

事実婚で同居生活を始めるにあたって、アパート等に入居する際に賃貸借契約書を締結する場合、その賃貸借契約書の同居人の「続柄」覧に注目してください。そこに「内縁の妻」「妻(未届)あるいは、夫(未届)」「婚約者」等と記載されていると、有力な証拠になります。

 

⑪宛先が夫婦連名のはがき

差出人は、お二人をご夫婦として認識しているため、連名で郵便物を送っています。
こちらも事実婚関係であることの証明資料となり得ます。

 

⑫勤務先からの給与明細に「家族手当」が明記されている

「従業員の配偶者」の定義は、会社ごとに異なります。お勤め先の会社が賃金規定に「届出をしていないが、事実上婚姻関係と同様の事情にあるものを含む」と定義していて、「家族手当」が支給されている場合、会社としても事実婚関係であると認めていたということになるため、こちらも事実婚関係であることの証明材料となります。

 

 

 

 

(2)事実婚であることを証明する必要がある場面

事実婚は、戸籍で夫婦であることを確認することができないため、「配偶者」として手続をする場面において、事実婚であることを証明する必要があります。

先述のとおり、日常生活において、お二人が事実婚であることの証明が必要な場面というのは、そうありませんが、
以下がその証明が必要な場面の一例となります。

 

①健康保険の被扶養者になる

先述のとおり、健康保険法において、「配偶者(届出をしていないが、事実上婚姻関係と同様の事情にある者を含む」明記されているため、事実婚の妻(夫)も健康保険の被扶養者となることが可能です。

基本的には、勤め先の会社を経由して必要書類等を年金事務所へ提出するので、ご担当者の指示に従って必要書類をご用意ください。

 

 

②厚生年金の第3号被保険者になる

厚生年金法において、「配偶者、夫及び妻には、婚姻の届出をしていないが、事実上婚姻関係と同様の事情にある者を含むものとする」と明記されているため、事実婚の妻(夫)も厚生年金の被扶養者となることが可能です。

 

 

③生命保険の保険金受取人になる

保険会社によって、「配偶者」の取り扱いが異なりますが、一定期間同居し、同一生計の場合に事実婚の配偶者でも保険金受取人になれる可能性もあります。

 

 

④夫婦で住宅ローンを借り入れる

夫婦で住宅ローンを借り入れる場合は、法律上の配偶者(婚姻届を提出している)を条件としている金融機関が通常のようで、事実婚の場合はご夫婦で住宅ローンを借り入れることは難しいのが現実のようです。

ただ、ここ最近、事実婚夫婦でも借り入れ可能な金融機関(三井住友銀行や千葉銀行)も増えてきています。

 

 

⑤市営や県営等の公共賃貸住宅へ入居する

 

 

⑥遺族年金を受給する

 

 

⑦慰謝料を請求する

「慰謝料」とは夫(妻)が浮気や不貞行為等をしたことで夫婦関係が破綻した場合、精神的苦痛を受けた場合等に、それをお金に換算して、その損害を償うためのものです。この権利は、事実婚にも認められています。

 

⑧事実婚解消(=離婚)の際の財産分与

 

 

(3)まとめ

いかがでしたか?

このように、事実婚でも法律婚夫婦と同様に受けることができるサービスが多く存します。

いくらお二人が「私たちは事実婚」と思っていても、残念ながら通用しない場面もあります(対外的に)。

そんな、いざというときのために、あらかじめ事実婚関係であることが証明できる材料を準備しておくことで、気持ち的にも安心できると思います。

 

ご不明なこと等がございましたら、当事務所までお気軽にお問い合わせください。

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