事実婚の方に知ってほしい!「事実婚」で考えられる5つのデメリット

公開日 2019年4月19日 最終更新日 2020年6月10日

今回のテーマは、「事実婚で考えられるデメリット」です。

これは、現在事実婚の方、あるいは事実婚を検討中の方に知っておいていただきたい大切な内容です。

なぜなら、気軽に「事実婚でいいかな」ということで、安易に事実婚を選択してしまうと、後々になって、知らなかったでは済まされないこともあるからです。

基本的には、法律婚夫婦における権利と義務は、事実婚夫婦にも認められると解されています。

心に留めておきたい!事実婚夫婦にも認められる義務と権利とは?

普段の生活では、法律婚と事実婚の違いを実感するようなことは、ほとんどないと思います。しかし、パートナーが亡くなった、あるいは事故に遭ってしまったなど、このような不測の事態が起こってしまったとしましょう。後述する事実婚で考えられるデメリットを心に留めておかなければ、心の準備も何もできていない状態で、「え…、知らなかった…」と法律婚でないことをまざまざと実感することになりかねません。

 

ここでは法律婚と比較して、事実婚のデメリットについてまとめてみました。

 

※「事実婚のメリット」については、こちらをご覧ください。

「事実婚」をご検討中の方へ~「事実婚」の4つのメリットとは?

 

 

(1)パートナーの相続人になれない

これは、事実婚の最大のデメリットと言っても過言ではないかもしれません。

もしも、パートナーが亡くなってしまったら、その財産などはどうなるのでしょうか?法律上、配偶者・子・両親・兄弟姉妹などは、相続人(法定相続人)になることができますが、配偶者はあくまでも「法律婚」の配偶者に限られてしまいます。

ただし、事実婚夫婦の場合には、生前贈与をしたり、あるいは遺言書を残していれば、パートナーに財産を遺贈することができます。

 

※財産を受け取る場合、相続税がかかります。法律婚夫婦の場合は、「相続税の配偶者控除」が適用されます。これは、遺産全体の中で配偶者が相続する財産の額が、以下の2つのうちのいずれか高い方までは、非課税とすることができる制度です。

 

・1億6000万円
・配偶者の法定相続分

 

この配偶者控除も、「法律婚」の配偶者に限られているため、事実婚夫婦は、適用外となってしまいます。

 

※「相続」と「遺贈」の違いについては、こちらをご覧ください。

「相続」と「遺贈」の違い

 

 

 

(2)家族と認められないケースがある

世の中的にも、「事実婚」が認められつつあるものの、残念ながら家族と認められないケースがあるのも事実です。

例えば、パートナーが事故に遭ってしまい、病院に運ばれた場合など、いち早く駆けつけたい気持ちが強いと思います。そこで、病室などを訪ねた際に「法律上の婚姻関係にある」配偶者であれば、すぐに教えてくれます。しかし、事実婚夫婦の場合は、個人情報保護の観点などから、「親族でない人には教えることができない」などと、断られるケースもあります。

また、入院や手術が必要な場合も「事実婚では、同意者にはなれない」と同意書にサインすることができなかったり、病状の説明を聞くことができないケースもあります。

対策としては、あらかじめ「事実婚契約書」を公正証書で作成し、『医療行為に関する委任』についての内容を記載することで対外的にも証明することができます。

ただし、現状は医療機関によって対応などが異なりますので、受診される医療機関にお問い合わせください。

 

 

(3)子どもが生まれたときの手続きが多い

パートナーとの間に子どもが生まれた場合、子どもは母親の戸籍に入り、母親の姓を名乗ることになります。もしも、父親側の姓を名乗らせたい場合は、養子縁組をする、あるいは家庭裁判所に子の氏の変更許可の申立が必要となります。なお、親権については、父母の共同親権ではなく、母親の単独親権になります。

また、子どもは法律的には「非嫡出子」となり、認知届を提出しなければ、「戸籍上の父親はいない」という扱いになります。認知届を提出することで、父子の間に法律上の親子関係が生まれ、子どもへの相続権などが認めらます。認知することで、父親の戸籍に入ったり、父親が親権者になったり、父親と同姓になるということはなく、あくまでも法律上親子であることを認めるための手続きとなります。

なお、認知後も親権は母親単独のものとなり、事実婚夫婦においては、親権はどちらか一方になってしまいます(父親が養子縁組をすることによって、父親を親権者にすることもできますが、母親の親権が失われます)。

 

※非嫡出子
法律上の婚姻関係ではない、男女の間に生まれた子どものことです。
最近では「婚外子」も言います。

※認知
婚姻関係ではない男女の間に生まれた子どもを「実の子供である」と認めることです。女性の場合は、自分が生んだ子であれば親子関係は明らかなため、認知する必要はありません。認知は、男性が行います。

 

 

(4)税制面でのメリットを受けられない

事実婚夫婦の場合、法律上の夫婦とは認められないことから、配偶者に適用される以下の税金については、その適用を受けることができません。

・所得税の配偶者控除や配偶者特別控除
・贈与税の配偶者控除
・相続税の配偶者の税額軽減

など

 

※税法上では、民法の規定による配偶者を対象としているため、税制面では、法律婚と比べて不利になると言えます。

詳しい内容は、こちらの記事をご覧ください。

ぜひ知ってほしい!事実婚夫婦の税制面でのデメリット

 

 

(5)夫婦同姓になれない

婚姻届を提出する際に、夫または妻のどちらか一方の姓を選択することになりますが、事実婚夫婦には、この夫婦同姓の原則は適用されません。

もしも、夫婦同姓にしたければ、どちらか一方から家庭裁判所に「氏の変更許可の申立」をすることで判断を求めます。

 

 

(6)まとめ

いかがでしたか?

こうして見てみると、法律婚に比べると事実婚で考えられるデメリットは、確かにいろいろとあります。

しかし、さまざまな手続きなどによって、補うことができるデメリットもあります。

当事務所では、遺言書の作成や現行の法制度を最大限に活かして「事実婚契約書」を公正証書にて作成し、より安心して毎日を過ごせるよう「あなたらしいパートナーシップのカタチ」の実現をサポートしていきます。

Follow me!

あわせて読みたい

ご依頼はこちら

「事実婚契約書」「事実婚の遺言書」の作成は、当事務所にお任せください!

事実婚の方に知ってほしい!「事実婚」で考えられる5つのデメリット” に対して1件のコメントがあります。

この投稿はコメントできません。